「生きていてよかったね・・・」
2002年7月25日この言葉を昔母親に言われたことがあった。
母は電話口で泣きながらこう言ったのだった・・・
昔旦那の友人の結婚式に呼ばれて田舎へ帰った時のことです。
春三月、まだ寒い旦那の故郷へ向かいました。
その頃はお金がなく、経費削減の為に高速を使うことなく夜中、山道を車でとばして向かったのでした。
もともと体調を悪くしていたのも重なって、旦那はインフルエンザにかかってしまいました。
高熱で体は動かない・・・そんな状態でしたので、すぐに帰る予定を延ばすことになりました。
その頃、義母は再婚していて、泊まるところも再婚相手の家でした。最初は「自分の家だと思ってゆっくりしていけばいいよ。」そう言ってくれていた義父でしたが、長く居れば苦痛にもなっていたんでしょう。それと旦那が回復に向かうと私にうつって寝込み、挙句の果てに義父にまでうつってしまったのでした。
義母は義父の機嫌が悪かったことと、義父まで寝込んでしまったことで義母は義父に対してかなり気を使うことになったのかもしれません。でも病人には変わりのない私達。義母は旦那にとっては実の母親には違いがない。でも、義母が出した答えは「あんたたちは向こうの家に行ってくれ。」でした。
その頃義母が住んでいた家がまだ残っていました。
「(その)家で寝ていればいい。私がそっちに行ってご飯の支度もしてあげるから。」
『今すぐここ(義父の家)を出て行け!』そうとしか聞こえなかった義母の言葉・・・
私達は熱があるにもかかわらず、高速で帰ることにしました。熱をはかると39度を超えています。そんな状況で高速を運転するなんてまさに自殺行為。この時の心境といったら・・・言葉にはできません。パーキングで休み休み行っても何百キロの距離は縮まることはありません。
半分もいかないうちに旦那は力つき、降りたところで病院を探し見てもらうことにしました。
「今すぐ入院しなさい!」これがお医者さまの言葉でした。「こんな状態で車を運転してきただなんて・・・全く無茶だ!医者としてこんな状態のまま帰す訳にはいかん。」入院するにも子供がいるし・・・長いこと仕事を休んでいるし、これ以上休めない。なんとか明日までに帰りたい・・・お医者様と問答の末、点滴治療と今晩だけはどこかへ泊まることということで話がついた。
とりあえず部屋を確保した私達。旦那は点滴のおかげでずいぶん楽になっていた。
ホテルから会社に電話をした。事情を話して明日まで休ませて欲しいと。電話にでた旦那の上司はこう言った。
「今どこのホテルにいるんだ。明日迎えに行ってやるからな。そんな体で車の運転なんて無理だ!じっとして待ってろ!」
他人である病院の先生や会社の上司がこう言ってくれるのに血を分けた人がこんなにも冷たいなんて・・・。
次の日旦那の熱も下がり、体も楽になり、無理しないで帰ることにした。
<続く>
母は電話口で泣きながらこう言ったのだった・・・
昔旦那の友人の結婚式に呼ばれて田舎へ帰った時のことです。
春三月、まだ寒い旦那の故郷へ向かいました。
その頃はお金がなく、経費削減の為に高速を使うことなく夜中、山道を車でとばして向かったのでした。
もともと体調を悪くしていたのも重なって、旦那はインフルエンザにかかってしまいました。
高熱で体は動かない・・・そんな状態でしたので、すぐに帰る予定を延ばすことになりました。
その頃、義母は再婚していて、泊まるところも再婚相手の家でした。最初は「自分の家だと思ってゆっくりしていけばいいよ。」そう言ってくれていた義父でしたが、長く居れば苦痛にもなっていたんでしょう。それと旦那が回復に向かうと私にうつって寝込み、挙句の果てに義父にまでうつってしまったのでした。
義母は義父の機嫌が悪かったことと、義父まで寝込んでしまったことで義母は義父に対してかなり気を使うことになったのかもしれません。でも病人には変わりのない私達。義母は旦那にとっては実の母親には違いがない。でも、義母が出した答えは「あんたたちは向こうの家に行ってくれ。」でした。
その頃義母が住んでいた家がまだ残っていました。
「(その)家で寝ていればいい。私がそっちに行ってご飯の支度もしてあげるから。」
『今すぐここ(義父の家)を出て行け!』そうとしか聞こえなかった義母の言葉・・・
私達は熱があるにもかかわらず、高速で帰ることにしました。熱をはかると39度を超えています。そんな状況で高速を運転するなんてまさに自殺行為。この時の心境といったら・・・言葉にはできません。パーキングで休み休み行っても何百キロの距離は縮まることはありません。
半分もいかないうちに旦那は力つき、降りたところで病院を探し見てもらうことにしました。
「今すぐ入院しなさい!」これがお医者さまの言葉でした。「こんな状態で車を運転してきただなんて・・・全く無茶だ!医者としてこんな状態のまま帰す訳にはいかん。」入院するにも子供がいるし・・・長いこと仕事を休んでいるし、これ以上休めない。なんとか明日までに帰りたい・・・お医者様と問答の末、点滴治療と今晩だけはどこかへ泊まることということで話がついた。
とりあえず部屋を確保した私達。旦那は点滴のおかげでずいぶん楽になっていた。
ホテルから会社に電話をした。事情を話して明日まで休ませて欲しいと。電話にでた旦那の上司はこう言った。
「今どこのホテルにいるんだ。明日迎えに行ってやるからな。そんな体で車の運転なんて無理だ!じっとして待ってろ!」
他人である病院の先生や会社の上司がこう言ってくれるのに血を分けた人がこんなにも冷たいなんて・・・。
次の日旦那の熱も下がり、体も楽になり、無理しないで帰ることにした。
<続く>
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