アンタレスの赤い光
2002年8月5日「こんばんわ。夜にもいることがあるんだね。」
そう声をかけられる。
それはあなたを待っていたからよ・・・なんて言わない。
「友人にメールの返事を書いていたから。」
ずっとずっとあなたを待っていたのなんて言ったら
あなたはなんて言うかしら?
「そうなんだ。・・・今日も暑かったね。」
「そうね。夏バテしそう。」
「僕と会えば元気になれるかもよ。ははは。」
(あなたに逢いたい!)
そんな短い台詞が言えない私。
「そういえば、例の本見つかったんだって?」
「そう、私結構勘が当たるのよね。」
「そうだっけ?いつもドジ踏んでるイメージがあるんだけどな。ははは。」
「もう!」
ずっと探していた本だった。
続きが読みたくて読みたくて・・・
ちょっと古い本だったので、古本屋巡りもしたんだけど見つからなくって・・・
ふと思い出したのが、掘り出し物をよく見つけるお店。
そこでは結構お値打ちな商品に出くわすことが多いのだ。
そっち方面へ行く用事があって、もしかして・・・と行ってみたら・・・発見!
あんまり嬉しくってあなたにメールしたんだっけ。
『例の本発見!!』ってね。
真っ先に知らせたい・・・そう思ったの。
あなたならきっと私の気持ちがわかってくれるって思ったから。
あなたは本をよく読む人だもの。
あなたの影響も受けたわ。
あなたが読む本、あなたに少しでも近づきたくて、
難しい本も読んだこともあったわ。
「いつ帰省するんだっけ?」
「来週早々には。」
「そっか・・・ま、気をつけて行っておいでよ。」
「ありがとうございます。」
「寂しくなるなぁ。」
「嬉しいこと言ってくれますねぇ・・・」
「だって本当のことだもん。」
どうしてそんなこと言うの?
あなたはいつも私を惑わすことを言う。
「あ、帰省したらネットには上がれるの?」
「それは出来ません・・・実家にはPCないし。」
「ネットカフェくらいあるでしょ?」
「どうなんだろう?私よく知らないし・・・」
「う〜ん、残念だなぁ。」
私だってあなたとこうしてお話できなくなるのは寂しいんだから。
でも「寂しい」だなんて言えない。言っちゃいけない・・・
だってあなたは既婚者なんだもの。
あなたが既婚者でなければ、
私は素直にあなたの胸に飛び込んで行くのに・・・
「帰って来たら連絡してよ。」
「は〜い!」
「それじゃ、おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」
もっと話していたかった。もっともっといろんな話がしたいのに・・・
もう少しだけ付き合ってって言えなかった。
そんな夏の夜。
空を見上げたらさそり座が見えた。
そう声をかけられる。
それはあなたを待っていたからよ・・・なんて言わない。
「友人にメールの返事を書いていたから。」
ずっとずっとあなたを待っていたのなんて言ったら
あなたはなんて言うかしら?
「そうなんだ。・・・今日も暑かったね。」
「そうね。夏バテしそう。」
「僕と会えば元気になれるかもよ。ははは。」
(あなたに逢いたい!)
そんな短い台詞が言えない私。
「そういえば、例の本見つかったんだって?」
「そう、私結構勘が当たるのよね。」
「そうだっけ?いつもドジ踏んでるイメージがあるんだけどな。ははは。」
「もう!」
ずっと探していた本だった。
続きが読みたくて読みたくて・・・
ちょっと古い本だったので、古本屋巡りもしたんだけど見つからなくって・・・
ふと思い出したのが、掘り出し物をよく見つけるお店。
そこでは結構お値打ちな商品に出くわすことが多いのだ。
そっち方面へ行く用事があって、もしかして・・・と行ってみたら・・・発見!
あんまり嬉しくってあなたにメールしたんだっけ。
『例の本発見!!』ってね。
真っ先に知らせたい・・・そう思ったの。
あなたならきっと私の気持ちがわかってくれるって思ったから。
あなたは本をよく読む人だもの。
あなたの影響も受けたわ。
あなたが読む本、あなたに少しでも近づきたくて、
難しい本も読んだこともあったわ。
「いつ帰省するんだっけ?」
「来週早々には。」
「そっか・・・ま、気をつけて行っておいでよ。」
「ありがとうございます。」
「寂しくなるなぁ。」
「嬉しいこと言ってくれますねぇ・・・」
「だって本当のことだもん。」
どうしてそんなこと言うの?
あなたはいつも私を惑わすことを言う。
「あ、帰省したらネットには上がれるの?」
「それは出来ません・・・実家にはPCないし。」
「ネットカフェくらいあるでしょ?」
「どうなんだろう?私よく知らないし・・・」
「う〜ん、残念だなぁ。」
私だってあなたとこうしてお話できなくなるのは寂しいんだから。
でも「寂しい」だなんて言えない。言っちゃいけない・・・
だってあなたは既婚者なんだもの。
あなたが既婚者でなければ、
私は素直にあなたの胸に飛び込んで行くのに・・・
「帰って来たら連絡してよ。」
「は〜い!」
「それじゃ、おやすみなさい。」
「おやすみなさい。」
もっと話していたかった。もっともっといろんな話がしたいのに・・・
もう少しだけ付き合ってって言えなかった。
そんな夏の夜。
空を見上げたらさそり座が見えた。
コメント